カレーの店夕月-スパイス物語-
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スパイス物語


スパイスの画像です

スパイスについてのちょっとした知識・うんちくをまとめた、カレーを舌だけでなく頭でも味わえるようなページを作ってみました。
短い文と易しい表現で、1話1話を簡潔にまとめています。たまにでも見に来ていただけると嬉しいです♪

(※なお、こちらの記事は店長ではなく、カレーについては「ど」のつく素人の私が制作を担当しておりますので拙い文章になることもありますが、どうぞ優しい気持ちで見守ってあげてくださいませ^^;)

☆It's new☆第25話『グラスなのにハーブ?ハーブなのにレモン?』☆It's new!☆
第24話『スパイスの歴史を振り返る』の巻
第23話『救いのスパイス、セージ』
第22話パセリくんは叫ぶ『僕は飾りじゃないんだぁぁぁ!』の巻
第21話『双子?のメースとナツメグ』
第20話『宇宙の薬、その名もジンジャー』
第19話『バジルはハーブの王様!』
第18話『スパイスの話のおさらい、その2』
第17話『栄光の証、ベイリーフ』
第16話『スパイスの話のおさらい、その1』
第15話『シナモンの噂と真実』
第14話『カレーの歴史について』
第13話『超高級スパイス、サフラン』
第12話『聖母マリアのバラ、ローズマリー』
第11話『舌もチリチリ、チリペッパー』
第10話『ウコンのちから』
第9話『ピタゴラスも知っているスパイス、マスタード』
第8話『ブラックペッパーvsホワイトペッパー』
第7話『スパイスの王、コショウ』
第6話『インド代表、ガラムマサラ』
第5話『くせになるなるガーリック』
第4話『パプリカかっ!!』
第3話『オールスパイスってすべてのスパイスって意味なの?』
第2話『現世界でのスパイスの始まり』
第1話『神々が好んだスパイス』


☆It's New!☆第25話『グラスなのにハーブ?ハーブなのにレモン?』☆It's New!☆

レモングラス。
名前を聞けばとてもオシャレなイメージがあります。
まるでカクテル名のような、そんなハーブですが、実際にカクテルの原料として 使われていることもあるんです。
今日はそんなオシャレな雰囲気漂うハーブの紹介です。

【レモングラスの特徴

レモングラスはその名の通り、風味がレモンに似たハーブですが、その風味には レモン以外にもエキゾチックな香りも混じっています。
レモングラスはイネ科の多年草で、現在は中南米や東南アジアなどで生産され ています。
ハーブとして使用されるのは葉や茎の部分で、葉を生のまま、または乾燥させ て用いられています。
香りの良さから、料理はもちろんですが、エッセンシャルオイルとしての用途 も見られるハーブです。

【レモングラスの料理

レモングラスを使用した料理には、カレー、スープなどがあり、その中でも 一番分かりやすい料理としてはエスニック料理の「トムヤムクン」が 挙げられます。煮込み料理への活用が多く見られるハーブというわけですね。
その他、インド料理や東南アジア料理などでも広く使われているハーブで、 香り成分が高いことから、料理への香りづけはもちろん、魚や肉の臭みを 消してくれる効果もあり、また、ハーブティーとして愛飲されたりもしています。

【レモングラスの効能

消化促進や、食欲不振の改善、胃もたれへの効果もあると言われて いるレモングラスですが、昔のインドでは感染症や熱病、虫よけにも使用されて きました。
そして、レモングラスはアロマテラピーにも使われているハーブで、 心のわだかまりを解き放つ効果や、神経疲労を回復してくれる効果などもあり、 アロマテラピーの際にバスオイルと調合して使用することにより、 冷え性の改善にも効果があると言われています。
美容的には毛穴引締め効果、脂性肌の改善効果、お肌に張りを与える効果なども あると言われています。

【レモングラスの歴史

原産はインド、スリランカ、タイなどで、 インドや東南アジアでは古くから利用されていました。



実際のレモングラスのハーブティーです。
透明のティーポットの中に浮かぶレモングラスの香りが、まるでアロマのように心を落ち着かせてくれます。




花壇から、太陽に向かって強く伸びているレモングラスの画像です。
見た目はとてもシンプルですが、このハーブが色々な場面で活躍してくれるのです。

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第24話『スパイスの歴史を振り返る』の巻

今回はスパイスの年表なるものを記載してみることにしました^^b
食物への香りづけ、味付け、臭み消し、薬用、防腐、様々なものに用いられるスパイスの歴史は 紀元前にまで遡ります。
このスパイス物語の第一話にて「神々も好んだスパイス」というテーマを題材に起源の話を書いてありますが、 今回は実際に文献として残されている、より現実的なスパイスの歴史について年表にしてみました。
スパイスといえば『胡椒(コショー)』で始まりコショーに終わると言えるくらい、どこの国もコショーの獲得に躍起になっている、 そんな歴史が垣間見えるかと思います。

-----スパイス年表-----

〜BC〜

【古代インド】

●大長編叙情詩の『ラーマーヤナ(ラーマー王行状記)』に塩と胡椒(コショー)で食べる食べ物の記載がありました。
-----紀元前5世紀-----
●インドの南西部、マラバル海岸にて胡椒(コショー)の栽培を開始します。

【古代ギリシャ】

-----紀元前4世紀-----
●医学の父と呼ばれるヒポクラテスが遺した文献があります。
『コショーと蜂蜜と酢を混合すると婦人病によく効く』
●博物学者のテオフラストスが『植物誌』にペペリ(peperi)という言葉で胡椒(コショー)を記載しました。

〜AC〜

【古代ローマ】

●古代のローマ人たちは胡椒(コショー)を好み、肉以外に蜂蜜などにもコショーを振って食べていたそうです。
●インドを経由して、東洋の香辛料がヨーロッパに輸出されました。
●ローマ人は胡椒(コショー)を探し求め、インドに向かいます。 当時のローマ帝国、皇帝ドミティアンは戦略的物資として胡椒(コショー)を貯蔵していたそうです。
-----408年-----
●ゴート王アラリックがローマを略奪しました。

【日本(奈良時代)】

-----700年代-----
●正倉院の御物の中に、胡椒(コショー)、クローブ、シナモンがありました。

【中世ヨーロッパ】

●イスラム教徒のアラブ人たちは、ペルシャ湾からインドのマラバル海岸に向け多数が出航しました。 その海岸部は「胡椒(コショー)海岸」と呼ばれました。
●イスラム教徒のアラブ人たちが東洋の交易ルートを支配するようになってからは、コショーが流通されなくなってしまいましたが、 ベネチアの商人たちがアラブ人たちと交易関係を結んだことにより、輸入を独占しました。
-----1204年-----
●十字軍を率いたベネチア人たちがコンスタンチノープルを攻撃して胡椒(コショー)を略奪しました。
その後は、ベネチアがコショー貿易を支配しました。
-----1299年-----
●マルコ・ポーロの『東方見聞録』に、胡椒(コショー)に関する記載があります。
●中国は明や元や時代に、胡椒(コショー)を数多く輸入しました。

【大航海時代】

-----1492年-----
●クリストファー・コロンブス
スペインから胡椒(コショー)を求め、西の方面へ出航。その後の航海にてアメリカ大陸を発見します。
-----1498年-----
●ヴァスコ・ダ・ガマ
ポルトガルから出航し、カリカットに到着します。そしてインド航路の発見をしました。
-----1500年-----
●ペドロ・アルヴァレス・カブラル
南アメリカ大陸ブラジルを発見。その翌年にはスパイスを船に載せ帰国します。
-----1519年-----
●マゼラン
スペインから世界周航へ出発します。
-----1543年-----
●ポルトガル人が種子島に降り立ちます。室町時代には鉄砲が伝来されました。
-----1549年-----
●フランシスコ・ザビエルが日本へ来航しました。

【帝国主義(重商主義)の誕生】

-----1600年-----
●イギリスが東インド会社を設立しました。
-----1602年-----
●オランダが東インド会社を設立しました。
(その後、フランスが東インド会社を設立、オランダが西インド会社を設立と続きます)
●イギリスとオランダの競争により、胡椒(コショー)が価格低下していきます。 (※8)
-----1797年-----
●アメリカ人のジョナサン・カーンズが、スマトラ島で胡椒(コショー)を発見。そしてこれを機に、 アメリカも胡椒(コショー)等のスパイス獲得に動き出します。
その後、各地方面にて大量生産されるようになり、スパイスの価格は低下していきました。
-----1853年-----
●ペリー、浦賀へ来航する。
-----1868年-----
●明治維新が起こる。

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第23話 救いのスパイス『セージ』

『セージ』というスパイス、皆さんはご存知ですか?
このセージとは、シソ科の多年草で、日本への伝来は1890年(明治20年前半)頃とされており、 日本では「ヤクヨウサルビア」と呼ばれる、サルビアの仲間です。
その強い芳香は、ヨモギや樟脳に似ており、ほんの少量用いるだけで肉の臭い消しの効果があり、スープやドレッシングの風味付けにも 用いられています。
特に豚肉との相性が良い『セージ』は、その昔、ソーセージの腐敗防止のために練りこまれていたことから、 『ソー(牝豚ことです)』『セージ』が合わせられて、「ソーセージ」と呼ばれるようになったと言われています
(※ちなみに現在、この「ソーセージ語源説」よりも有力な説があるようですので、ひとつの説として捉えてくださいね^^b)
そして現在では、その芳香からハーブティーやアロマテラピーにも使用されていたりもするんですよ♪
ところでサルビアと言えば、歌の題名にも使われるほど美しい花を咲かせるのですが、このサルビアはラテン語の「salvele(サルベレ)」が語源で 「救う」「治療する」といった意味があります。
(※ちなみに学名は「salvia:サルヴィア」と言います)
『セージ』はもともと殺菌作用や解熱、消化促進などの薬用効果があり、 万能薬として扱われていました。
ヨーロッパでペストが流行した時、『セージ』『ローズマリー』『マジョラム』などを酢漬けしたのものがペストの 予防薬として使用されていたことなど、このあたりから見ると「救う」という語源にピッタリ合うような気がしますね^-^b
このセージ、実は仲間もたくさんいまして(その数なんと500種類以上!)「サルビア・エレガンス(パイナップルセージ)」 などを代表とした、観賞用として親しまれる美しい花を咲かせるものの種類なども多いです。

----------『セージ』のまとめ----------

  • 『セージ』はシソ科の多年草である
  • 日本名は「ヤクヨウサルビア」といい、語源となるラテン語の「salvale」には「救う」「治療する」といった意味がある
  • 原産地は南ヨーロッパ
  • 薬用として殺菌作用、解熱、消化促進などの効果がある
  • 料理では肉の臭み消し、スープやドレッシングの風味づけに用いられる
  • アロマやハーブティーでも使用されている
  • 『セージ』はとても仲間の数が多く、500種類以上にのぼる
  • 日本への伝来は、1890年(明治20年前半)頃である

これは『セージ』のホールですね。
これを使ってお肉の臭みを消したり、風味づけをしたりします。

【サルビアコッキネア・コーラルニンフ】という名称のピンクのサルビアです。
とても美しい花の色が、心を癒してくれる雰囲気タップリです
ちなみに白いサルビアが【サルビアコッキネア・スノーニンフ という名称らしいのですが、なら赤いサルビアは何と言う名称になるんでしょうね。

【アメジストセージ】という花です。
アメジストとは【紫水晶】のことで、ジュエリーショップなどに行けばよく見かける宝石です。
ちなみにアメジストは「アメシスト」とも言いまして、2月の誕生石ですので、誕生日の贈り物にも喜ばれるジュエリーです♪

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第22話パセリくんは叫ぶ『僕は飾りじゃないんだぁぁぁ!』の巻

よくレストランなどで飾りの役目的に使われているパセリですが、みなさんはお皿の上のパセリをきちんと食べていますか?
少し苦味があり、独特なハーブの香りに、お子様などはなかなか食べ付けないものだと思います。
しかし!!
このパセリ、実は栄養価がとても高いもので、

・体内でビタミンAに変化するβカロチン
・糖質の分解を助けてくれるビタミンB1
・健康な髪、皮膚、爪を作るビタミンB2
・風邪の予防や美容に効果のあるビタミンC
・貧血予防や赤血球中のヘモグロビンの合成に必要な鉄分
・便秘の解消等に効果のある食物繊維
・骨の基礎を築くうえで欠かせないカルシウム

など、 栄養素の含有量としては、野菜の中でもトップクラスのハーブなのです。
さらに、あの独特な香りはアビオールという精油成分によるもので、これは 体内で食中毒を予防する働きや、口のなかをサッパリとさせてくれる効果がありますので、特に匂いの強い食べ物や脂っこいものを食べたあとには 食後の口直しとしても持ってこいと言えますね。
ですので、お皿のうえでパセリを見ても、それを飾りだなんて思わないで、栄養満点の素晴らしいハーブだと思って、是非食べてください^^b

・パセリの歴史
パセリの原産地は南欧地中海沿岸地方で、古代ギリシアの時代から薬用や香味野菜として栽培されてきました。
日本へ入ってきたのは18世紀(明治時代)になってからなのですが、オランダから長崎に渡来されてきたことからパセリの呼び名は 「オランダゼリ」というものでした。実際に貝原益軒(※1)の「大和本草」にオランダゼリの名前で登場しています。
現在の主産地はフランスやスペイン、西ドイツ、ベルギーなどで、日本では埼玉、千葉、静岡あたりで栽培されています。

・パセリの種類
日本でパセリと言えば、縮れた葉のモスカールドパセリ、というものが一般的なのですが、フランス料理やイタリア料理では、 平らな葉の形をしたイタリアンパセリと呼ばれるものが主流です。通常、スーパーで販売されているパセリはモスカールドパセリですが、 専門店や品揃いの豊富なお店ではイタリアンパセリを扱っているところもあるようです。
その他近縁植物として、ナポリタンパセリという、セロリのように茎を食べるパセリや、人参のように根を食すパンブルグパセリなどもあります。
このように、彩りも鮮やかで、体にもとても良いパセリ、使わない手はありません♪
たとえば天ぷら、パスタ、ピラフなど、さらにはパセリを微粉末にしてパンやドーナツや麺類に混ぜ込んでなど、使い方はアイデア次第。
是非、みなさんの家の食卓にも食用としてパセリくんを登場させてあげてくださいね♪

※1、貝原益軒(かいばら えきけん)1630年12月17日(寛永7年11月14日)〜1714年10月5日(正徳4年8月27日)江戸時代の本草学者、儒学者。

これがレストランの飾り的なものやスーパーなどで販売している、みなさんがよく目にするであろうパセリ(モスカールドパセリ)です。

これはパセリの花が少し咲いているところですね。可愛い花が咲いています。

ついでにパセリを使ったパスタの画像などを載せてみることにします。(※KEYさんの画像を使用させていただいております)

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第21話 『双子?のメースとナツメグ』

見た目はナツメグとよく似ているメースですが、 ナツメグと比較しても刺激は少なく甘みは高いのがメースです。
そのため、焼き菓子などのスイーツやパン制作で用いられることが多く、クッキーやケーキ、パイ、ドーナツなどに使われます。
その点 ナツメグは肉料理全般で使用され、特にハンバーグやロールキャベツ、メンチカツ等の挽肉料理に使用する際は ひき肉に直接メースパウダーを加えて練りこみ、挽肉と完全になじませて使うのがコツと言われています。
メースとナツメグのスパイス効果としては、香りづけ、におい消し、味付けなどになりますね^^b
メースを使用する場合は、シナモンやオールスパイスなどを併用することで、互いのスパイスとしての効果をより引き立たせることもできます。
メースとナツメグは熱帯性植物の「にくずく」の果実から採取されており、科名は 「ニクズク科(肉豆く科)」となります。

・メースは4大スパイスのひとつなのです!
とにかく現代では考えられないほど、スパイスというものは高級なものでした。
とりわけその中でも、 4大スパイスと呼ばれる、こしょう、シナモン、クローブ、メース(ナツメグ)は、料理としての価値もそうですが、 医薬品としての効果も非常に高いものでした。

・古い記録から見るメースとナツメグ
メースとナツメグはモルッカ諸島、東インド諸島、西インド諸島が原産とされています。
その中でナツメグが使用されたもっとも古い文献はインドのバラモン教の聖典「ヴェーダ」で見ることができます。
内容としては紀元前千年の頃には古代インドのヒンズーの医師たちが 整腸剤や熱病、頭痛、口臭消しなどに薬として使用していたというものでした。

・やがて、ヨーロッパ諸国でもメース獲得権を得るための争いが・・・
古代インドから歴史は流れ、13世紀末にはヨーロッパにも伝来したメース、その価値は目を見張るほど高価なものでした。
例えば、1ポンド(454g)のメースと引き換えに貰えるものは、な、な、なんと!羊が約3頭も!!
14世紀末のドイツになると、1ポンドのナツメグとの引き換えに貰えるものが、これまたなんと!!牡牛が7頭も貰えたのです。
こんなに交換価値のあるスパイスを、国が放っておくわけがありませんよね^^;
スパイス貿易が盛んだった中世以降のヨーロッパの諸国において、メースやナツメグをいかに自国に引き寄せることができるか、 その獲得権への争いに躍起になっていたのも頷けるような話です。

・オダンダ政府は、なぜか勘違い?
その後、メースとナツメグは、17世紀からおよそ150年〜200年もの間、オランダに独占されてしまいます。
現代の私たちはスパイスの作られ方も使用方法も、さらには効能でも調べることが簡単な時代ですから、どのスパイスがどの木から出来ているのかと いうことや交換価値、実用価値なども、ある程度判断ができるのですが、 当時の人々にとってみれば、スパイスの知識を得る場所というものは非常に少なく、実際にメースとナツメグがオランダ独占時代に、 そのオランダ政府のスパイスへの知識のなさから、恐ろしい失敗をしています。
メースとナツメグ、この二つのスパイスは、 同じ植物の果実からできているのです。
しかし、そのことを知らなかったオランダ政府は、当時ナツメグよりもメースの需要が高く値段もメースのほうが高かったことから、 「ナツメグの木を全部伐採しなさい、そしてその分メースの木を今以上にたくさん植林しなさい!!」というとんでもない指示してしまうのです。。。 あぁ、恐ろしい・・・。

・日本に来たのはいつだろう??
ずばり!明確な伝来時期は不明のようです・・・^^;ですが、15世紀に飯尾永祥という方が書いた「撮壌集」の中で、 漢方薬としてニクズクの名前を見ることができます。

・メースとナツメグの都市伝説?
このスパイスの素敵な逸話として、「夫婦の愛をつなぎ止める力がある」という話があります。
これはジプシーたちの間では信じられていたことで、実際に当時のジプシーたちはナツメグの実を使った儀式を行っていて、 その詳しい方法までは調べることはできませんでしたが、その儀式を行うと夫婦は絶対に離婚をしないようになるという、そんな素敵なお話がありました♪
ただ、この背景にはナツメグを多量摂取した際に見られる幻覚作用があることから、それが影響しているのではないかと思うのですが。。。ロマンを否定するような後書きで申し訳ありません^^;

 

・大量摂取にはご注意を!!
先ほどの話にも出ていましたが、ナツメグには多量に摂取すると中毒を引き起こすという作用がありますので、料理をする場合などには気をつけてください。
適量としては、お肉1キログラムに対して、ナツメグを0.2グラム程度と覚えておいて下さい。
成人の場合で、ナツメグを一度に5グラム以上食した際に中毒を引き起こし、嘔吐や幻覚、痙攣などの症状が出ることがあります。

・メースとナツメグのまとめ
使用する場面:肉料理、焼き菓子などのスイーツ系
スパイス効果:香りづけ、味付け、におい消し
薬用としての効能:整腸、頭痛、口臭などを抑える
注意:多量摂取をすると、中毒症状を引き起こすことがあるので、適量を把握して使用してください

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第20話 『宇宙の薬、その名もジンジャー』

ジンジャーは熱帯アジア・インド原産の多年草で、日本名では生姜と呼ばれています。
身近なものとしては、ジュースのジンジャーエールやお寿司のガリ、牛丼やラーメンに添える紅しょうがなどがあり、薬味として、 または香りづけや肉、魚などのにおい消しでの使用などが一般的だと思います。
ジンジャー(生姜)は中国から日本に渡ってきたと言われており、その時期ははっきりしていませんが、文献によると江戸時代には渡来渡来 していたようで、その頃はジンジャーを 「呉のはじかみ(薑)」と呼んでおり、山椒の呼び名 「皮はじかみ」と区別して呼んでいたようです。その後、ジンジャーの干したものを 「かんきょう(乾薑または干薑)」そして生のものを 「しょうきょう(生薑)」と区別して呼ぶようになり、最終的に生姜と呼ばれるようになったのは、 江戸の徳川時代からと言われています。
このジンジャー(生姜)、世界的に見ると歴史は相当古く、古代ギリシャの時代から薬用として重宝されていました。
日本でも同様に「しょうが湯」として体を温める効果があるとして飲用されていますね。
日本では風邪を引いた時や真冬の寒い時期には温かいしょうが湯を飲むこともあるように、ジンジャーに含まれる辛みの成分には、 体を温めてくれる効果があります。そしてその他にも 殺菌効果や食欲増進、消化促進、ストレスの緩和、筋肉痛の緩和などの効果があることなども知られています。
このように効能が数多くみられることから、頭痛や風邪、腹痛、消化不良、ストレスなどが見られる場合などには、 生姜を用いた料理や温かい生姜湯を飲んでみることをお勧めするのですが、ただ 注意してもらいたいことがありまして、それは、 妊娠中にはなるべる摂取を控えるようにしたほうが良いと言われている点です。
これは中国の迷信ですが 「妊婦が乾薑(かんきょう)を食べると胎児を溶かしてしまう」というような言葉があります。 迷信ですから、実際の根拠としての見解は分かりませんが、やはり今でも妊婦にとって生姜はあまり良いものではない、 というのが言い伝えられているのも事実です。
このように、迷信を外せば他のスパイスと比較しても非常に効能高いジンジャー、やはりその素晴らしさからか 「宇宙の薬」とさえ言われているほどです。
実際に市販されている薬はとても便利ですが、やはりどんな薬にでも多かれ少なかれ副作用というものは存在しますよね。
それならば自然のものであり副作用の心配もない、このような素晴らしい効能を持つスパイスで健康を維持してみるという暮らしも、 素敵なことだと思いませんか^^

これがジンジャーの粉末ですね。香りづけや肉、魚の臭み消しなどに用いられます。

これはジンジャーリリーと言いまして、ジンジャーの花が咲いているところです。
きれいな百合の花に似ているところから名づけられたようですね^^
ちなみに、白い花以外にもオレンジ色の花を咲かせる種類もあるようです。

花が咲く前の蕾のころのジンジャーリリーです。
この姿からは、ジンジャーの実が根っこにあるなんて想像できないような気もします。

よくコンビニやスーパーで見かける「ジンジャーエール」、これももちろん原料にジンジャーが使われています。
ちなみにプチお買い得情報ですが、ミスターマックスというスーパーでは78円で売ってることもあるんですyo♪

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第19話 『バジルはハーブの王様!』

イタリア語では 「バジリコ」と呼ばれるハーブ、バジルのお話です。
イタリア料理やタイ料理、ベトナム料理などによく利用されるシソ科の一年草にあたるこのハーブ、特に トマトを使った料理には欠かせないものと言われていて、例えばモッツァレラチーズとトマトに生のバジルを合わせた サラダであったり、ピザでも同じようにチーズ・トマト・バジルを使ったイタリアンピザなどがあります。
もちろんトマト以外の、魚介類・鶏肉・豆類などの食材にも合うハーブですから、シチューやスープ(イタリアのパスタ料理バジリコスパゲティなどは 有名ですね)などにもよく使われていて、イタリア料理やタイ料理が好きな方にとってはおなじみのハーブと言えます。
このバジル、ハーブの中でも特別に人気があり、フランス方面などでは 『ハーブの王様』とも呼ばれるくらいのハーブなのです。
日本では江戸時代までさかのぼるのですが、バジルシード(バジルの種のことを 「バジルシード」と言います)に水を吸わせ、ゼリー状に膨らんだその種を、目に入ったゴミを洗い出すものとして 使っていましたので、和名では 「めぼうき(目箒)」と名づけられています。
バジルは香りが良いことから、料理はもとより、その芳香成分から香水や歯磨き粉などの香料としても用いられています。 ちなみに私の現在使っている歯磨き粉にも香料として入っているようです^^b

左はバジルホール、右はバジルの葉となります。

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第18話 『スパイスの話のおさらい、その2』

みなさん、美味しいカレーを食べていますか^^
間がずいぶんと空いてしまいましたが、本日は 第16話「スパイスの話のおさらい、その1」の続きです。
お話の最後で申し上げましたポートフォリオなるあまり聞かないカタカナですが、今回はそのポートフォリオ図を使って、スパイスの分類を視覚的 に分かりやすい形で設けてみました。


こちらのポートフォリオでは、 「辛み・色・香り」の3辺で区分けをしています。
そして代表的なスパイスを数種類ずつあげていますが、もちろんここに書かれたスパイス以外にもた〜くさんのスパイスが 「辛み・色・香り」などで分類されますので、そのあたりは「スパイス物語」を読み続けていけば分かると思います^^b
(※ちなみに「辛み・色・香り」 を全て含んだスパイスなども(チリパウダーやガラムマサラ、市販のカレー粉など)ありますが、今回は分かりやすく分類しています。
こうして分類されたスパイスを見てみると、スパイスと一言でいってはみても、奥が深いなぁと思いませんか?
前回の私の失敗談でもそうですが、やはりスパイスに関する知識がないままカレーを作ってみて、結果「なぁ〜にぃ〜!やっちまったなぁ〜!!」 なんてことになる前に、そのスパイスが何の用途で使うべきものなのか、まずそれを知っておくということはとても大切なことですね。

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第17話 『栄光の証、ベイリーフ』

申し訳ございません、かなり久しぶりの更新です^^;
ゆえに、前回の話の続き、ポートフォリオ図(2)の調査・作成(素人ながらに頑張っていますが^^;)にあまりにも時間がかかってしまい、 じゃあ間に何かはさもう!ということで、今回はこの話から♪
ベイリーフ、いわゆる月桂樹の葉のことですが、みなさんもスーパーのスパイスコーナーで見たことはあると思います。
このベイリーフ、近代オリンピックでは見かけませんが、紀元前の古代オリンピックでは優勝者の栄光の証として、 月桂樹の葉を織り込んで作られた冠をかぶせるという習慣がありました。
昨今でも、たまにですが、テレビのバラエティーなどで冗談まじりに勝者を褒めたたえる道具として頭にかぶっている姿なども見られますので イメージしやすいと思います。
そもそもこのベイリーフ(月桂樹の葉)も歴史は相当古く、古代のローマ、ギリシャなどでは古くから栽培されていたものなのですが、 日本に来たのは1900年初頭、日露戦争での勝利の記念として植樹されたのが最初だと言われているんです。
用途としては、香りづけを初めとした、肉や魚介類の生臭さを抑える効果、それ以外では整腸作用、神経痛を和らげる作用、 虫よけスプレー的な作用などの、薬用としての効果も見られます。
昔の話になるのですが、実は私ベイリーフに関する失敗談がありまして。というのも一時期、料理の作れる男に憧れた頃がありまして、 市販のルーを使ったカレーでオリジナルな味を出すことに夢中になっていた時があったんです。 その時、スーパーでこの月桂樹の葉がスパイスの棚にありまして、実際の用途もわからぬまま購入したんです。
で、家に帰ってさぁカレーだ、と意気込んで、男の料理の荒業「目分量」でカレーを作っていました。
そして、いよいよ月桂樹の葉を投入する時、何を勘違いしていたんでしょうか、勢いあまって5人分のカレーの鍋に5枚もベイリーフを 投入してしまったんです・・・。
まぁ、結果としてはカレーというより、香りの強すぎる「新しい煮込み料理」が出来上がってしまった、というお話でした。
せっかくのスパイス、大切に使いましょう(と私が言ってもなぁ・・・^^;)。

こちらがベイリーフの実際の画像です♪
これを実際に織り込んで作ったものが月桂冠ですね。

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第16話 『スパイスの話のおさらい、その1』

ここまで、このスパイスの話のなかで、神々も好むスパイスから始まり、スパイスの起源、ひとつのスパイスを取り上げてその歴史、 味や風味、効能などを話して来ました。
ここまでの話の中で、みなさんはある程度、スパイスに関するうんちく的なものを頭に入れてきたのではないかと思います。
そこで、あらためてスパイスとは果たして何なのだろう?という、その根本的なお話をしておきたいと思います。
私たちの生活の中で欠かせなくなってきたスパイス。
このスパイスというもの、みなさんはこの言葉自体をどのように解釈しているのでしょうか?
辛いもの?色をつけるもの?香りを出すもの?医薬品に利用されるもの?
ここまでを読まれたみなさんはもうお分かりですね。そう、これらすべてのものが、それぞれのスパイスの種類によって区分けされ、 あるスパイスは辛い、そしてあるスパイスは香りをつけるなど、ひとつひとつのスパイスによって、さまざまな分類がされている わけです。
例えば 『ターメリック』 といえば日本では『ウコン』と呼ばれていることはもうこのスパイスの話の中でも書きましたが、 このスパイスで思い浮かぶのは、 「色をつける」「二日酔いを予防する」 あたりでしょうか。
そして 『ガーリック』 といえば、 肉の臭みを消したり、特徴のある味付けをするスパイス といったところでしょう。
要するに、 スパイスとは単に「辛いもの」としての認識だけではなく 、また 「香りをつけるもの」としての分類だけではない ということです。
これらのひとつひとつのスパイスは、ポートフォリオという目安図を使ってみれば、そのスパイスの特徴によって、 かなり分かりやすく並べることが出来ます。
と、今日は「おさらい、その1」ということで、ここまでにしておきたいと思います。
次回は、このポートフォリオ図における、スパイスの位置についてお話したいと思います。

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第15話 『シナモンの噂と真実』

日本には700年の中盤(聖武天皇の時代ですね)に中国産が入手された 『シナモン』 というスパイス。
このスパイスは ナツメグ・こしょう・クローブと並ぶ、4大スパイスのひとつ として、とても有名なスパイスです。
この『シナモン』というスパイスについては、ギリシャ人のヘロドトス(歴史の父として有名な人物ですね)が、 『シナモン』はどれだけ採取の難しいスパイスであるかを(これが真実であるかどうかは分かりませんが)書き記しています。 丸写しはできませんので、私の稚拙な言葉での説明になりますがどうぞご容赦下さい。

『シナモンと呼ばれる高級なスパイスを採取したいアラビア人でしたが、シナモンがどこの国で採取できるものなのか 全く知りませんでした。
ただ諸説によれば、鳥たちがそのシナモンの枝木をくちばしに挟み込み、どこからか運んでくるらしく、 鳥たちはその枝木を使って、敵の近寄らない安全な岩壁を探してそこに自分たちの巣を作るらしいのです。
その説を聞いたアラビア人たちは鳥たちが居ないのを見計らって、動物(馬や牛)の肉の塊を鳥たちが集めやすい肉片に切って巣の近くにそっと置き、 鳥たちが巣に帰ってくるのをじっと待ちました。そしてようやく訪れた鳥たちは、自分たちの巣の近くにあるその肉を周りの様子を伺いつつ、 わしづかみして自分たちの巣へと何度も運びこみました。
するとその巣は、肉の重みに耐えられなくなって壊れてしまい、バラバラになったシナモンの枝木が地面に落ちてしまいます。
アラビア人たちはそこへ一斉に駆け寄って、その落ちてきたシナモンの枝木を拾い集めることができたのです』

このように、とても信じられないほどに途方もない採取の方法がこのヘロドトスの書には記されています。
実際の当時の『シナモン』は、インドネシアやタイ、中国などといった東洋にしかなく、それをスパイスの運び屋たち (この運び屋というのがアラビア人ですね)が相当な苦労を経て、地中海沿岸へと運んでいったのです。
そして前述のヘロドトスの途方にくれるような話を広め、シナモンの産地を隠しとおすことで、シナモンの値段を相当につり上げて いたようです。
しかし実際にそれなりの苦労と努力を重ねているのですから、何もアラビア人を責めたてるようなことではありませんね。
いくら高い値段であろうとも、手に入る環境を構築したことで、いろんな国に幅広くシナモンが届けられていったのですから。
ちなみにこの 『シナモン』遥か昔には薬として使用されていました。
私自身もこのスパイスの話を更新するたびに、スパイスの壮大な歴史と効能には毎回驚かされていたりするのでした(^^)

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第14話 『カレーの歴史について』

みなさんは、家庭でカレーを作る時はどのような流れで作業をしていますか?
ちなみに私が家庭で作る際は、

1.まずたまねぎをみじん切りして
2.野菜類を好みの大きさにカットして
3.たまねぎを鍋に投入
4.そしてあめ色になるまでじっくりと炒めて
5.野菜を入れて再度炒め
6.その中に水を適度入れたら(この際にジャガイモは煮崩れを心配して一旦取り除いておきます)じっくりコトコトと煮込みます
7.そして、市販のカレー粉を投入し、あとは好みの調味料で味を調える
・・・このような感じの流れです。

大体、どこの家庭でも手順は似たようなものだと思います。
このように比較的簡単に作れるようになっているのは、市販の様々なカレールウのおかげであると言えますね。
ちなみに、何千年もの歴史を誇るインドのカレーは、このように簡単なものではなく、 使用する素材やそれぞれの家庭の味の好みに合わせて、いくつものスパイスを上手に使い仕上げていく というのがあたり前なのです。手間を考えれば、かなり大変な作業ですよね^^;
このカレーという言葉の定義について、日本ではある程度一定化しているところがありますが、実際インドでは私たちがカレーと呼ぶものには 専用の用語はなく、カレーも一種の「辛い煮込み料理」としての認識がなされていて、しかもスパイスの種類の違いや調理の方法などにより、 それぞれに違った料理名がつけられています。 私たちはこれらを一律して、カレーという名称でくくっているのです。
明治初期にイギリスから日本に伝来したカレーは、野菜も何も使用していない、今では想像もできないようなカレーでした。そこに日本独自のオリジナル を加え出来あがったのが「ライスカレー」。
日本では、もはや定番となった「ライスカレー(カレーライス)」ですが、それはもちろんお米を主食としてきた日本人の独自のスタイルであって、 他の国ではナンというモチモチしたパン生地のものにカレーをつけて食べたり、カレールウ自体をそのまま食したりと、 その国によって食べ方の定番は違っています(今の日本には様々な外国料理がありますから、そのような各国ごとのカレーのスタイルは何となく 分かるのではないかと思います)。
最近ではカレースープといわれる新しいものも出てきていますが、このようにカレーは国々のオリジナルの作り方によって、 今も時の流れとともに進化し続けているのです。

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第13話 『超高級スパイス、サフラン』

サフランライスやパエリアで使われる『サフラン』と呼ばれるスパイスは、 最も高価なスパイスのひとつ として重宝されています。
この『サフラン』の花からは3つの雌しべしか採れず、たとえば1kgのサフランを採るために必要な花の数は、なんと 17万個! を超え、そして約50万ものおしべを必要とします。この数値を見るだけでも、かなりの手間がかかること、そしてこのスパイスが高価である理由が 安易に予想できるのではないかと思います。
現在の相場でも、 なんと!1kgあたり約15万円前後!! (平成16年時点の価格相場) と、スパイス類の中では群を抜いて高価なスパイスなのです。
単純に考えて、このような大変高価なスパイスは、家庭ではなかなか使う機会がないのでは、というような危惧を持たれる方もおられるかも知れません。 しかしこの『サフラン』と呼ばれるスパイスは とても高価な値段の分だけ、ほんの少しの量を使用するだけでも高い香りと色調を醸すことができますので、 家庭でも安心して使用できるスパイスとなっています^^b
独特の香りと苦味を醸すこのスパイスは、先に申し上げましたパエリア等の色づけなどにも使用され、この『サフラン』の黄金色は料理だけに限らず、 昔の人たちは 服などの染料としても用いていました (現在では合成の染料が開発されたので、高価な『サフラン』は染料としての価値を失ってしまいましたが)。
他、大体のスパイスに共通していることですが、薬用としての使用もされていて、 痛みを抑える鎮痛剤や婦人用の通経剤などにも用いられていたようです。
あまり一般家庭では用いられることのないスパイスではありますが、このスパイスをよく用いる西洋料理店のコックさんなどは、 その高尚な香りの虜になっているのではないでしょうか。
アロマテラピーという言葉をよく耳にしますが、ある意味この『サフラン』の香りもアロマチック (ロマンチック、とも言えるのでしょうか)なものなのかも知れませんね。

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第12話 『聖母マリアのバラ、ローズマリー』

今回はスパイスと同じく料理に用いられる 『ハーブ』 の話をしたいと思います。
『ローズマリー』、その名前は映画『ローズマリーの赤ちゃん』でも題名にされていますが、この名前がつけられた仮説のひとつとして、 このようなエピソードがあります。

『救世主となる赤ん坊が出生されたと知り、自分の持つ軍隊にベツレヘムとその周辺一帯の2歳以下の男児をすべて殺せ という残忍な命令を下した、ユダヤのヘロデ王。
そして、そのヘロデ王の軍隊から逃れるために、救世主となる幼きわが子、イエスキリストとともにエジプトに向かう、聖母マリア。
ある夜のこと。
聖母マリアは休息を取る際にそばにある白い花の咲く木の枝に、自分のぼろぼろの青いマントをかけて眠りに就いた。
そしてその翌朝、イエスキリストとともにエジプトに向かうために出発の準備をするべくマントを木の枝から取ろうとした。
聖母マリアはその木に咲く花を見た。
木に咲いていた白い花は、マントと同じ青い色に変わっていた・・・』

この白い花が咲いていた木こそが 『ローズマリー』 であり、その名の由来が、 聖母マリアを象徴するのがローズ (薔薇の花) であること、 つまり 『ローズ・オブ・マリー』 (マリアの薔薇) ということだそうです。
この『ローズマリー』は目でも楽しめる美しきハーブとして有名で、今では世界各国で広く栽培されています。 淡い紺色の華麗で可憐な花を咲かせることから、 ハーブの中で最も美しいと言われています。
この『ローズマリー』は独特の強い香りから、好みがはっきりと分かれるハーブとなっており、羊の肉の臭みを消す用途などに用いられています。

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第11話 『舌もチリチリ、チリペッパー』

1492年、コロンブスの卵で知られるクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見し、そこからスペインに持ち帰ったものに 『チリペッパー』 というスパイスがありました。これが『チリペッパー』の歴史の始まりです。
この『チリペッパー』は ビリビリと舌にくる強烈な辛さが売り の混合スパイスで、日本語に訳すと『唐辛子』になります。
この辛味は、皆さんもよく耳にする『カプサイシン』という物質により出されているものです。
配合されているスパイスには 『ブラックペッパー』『ガーリック』『オールスパイス』『オレガノ』『クローブ』などがあり、 その配合過程からも何となく七味唐辛子を連想させるものがあります。
『チリペッパー』はナス科の一年草、または多年草で、アメリカやインド、メキシコから中国、日本など暖かい気候の様々な場所で生産されています。
採取されたものからスパイスとして利用されるのは、果実の部分のみで、この果実を生か乾燥させて使うといった具合です。
この『チリペッパー』、辛さの程度や色、形などにより 約3000もの品種に分類されます。 例えば皆さんもよく聞かれる 「タバスコ」もそうですし、辛味の王様のような 「ハバネロ」『チリペッパー』の分類のひとつです。
しかし、辛さばかりが強調されているものだけでなく、中には全く辛味とは縁遠い ピーマンなども『チリペッパー』の分類に属しています。
この『チリペッパー』、カレーの辛味を調整するうえで極めて重要なスパイスで、 『チリペッパー』 を入れる量によって、ほとんどのカレーは辛さを調節しています
少し甘味が先立つカレーが出来た時には『チリペッパー』を少量ずつ混ぜながら、理想の辛味を出すようにしていくという具合です。
また、日本ではうどんやそばに使う『七味唐辛子』も、自分に合う辛さを調節できるスパイスとなっていますし、韓国料理の代表、 キムチにも『チリペッパー』は使われています。このように『チリペッパー』は、世界各国から常に必要とされているスパイスなのです。
最後に、スパイスが料理以外に使用されていることは、過去の話の流れからも想像できることだと思います。
先ほども出てきました 『カプサイシン』を例に取ると、 これは 発汗作用効果、脂肪の新陳代謝の促進効果(これによって肥満を防ぐ効能があると見られている わけですね)、血行促進効果など があり、やはり他のスパイスと共通した「美味しくて、健康的」なスパイスとなっているわけですね。

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第10話 『ウコンのちから』

日本で『ウコン』といえば、二日酔いを抑える効能で有名なスパイスですが、英名では 『ターメリック』と呼ばれるもので、カレーにもよく使用されている香辛料の一種です。 沖縄方面では 『うっちん』の愛称で親しまれています。
このウコン、二日酔いはもちろんのこと、その他さまざまな効能をもつことで知られています。1千種類以上もの成分が入っているといわれる中で、 主成分とされるものに 『クルクミン』 と呼ばれる黄色い色素があります。これは、着色料(食品添加物)としてたくあんの色づけをしたり、黄袋などに用いられたりするほか、 健康を維持するための機能が充実しているとして注目されています。たとえば「肝臓によい(二日酔い防止がこれですね)」「発ガンを抑制する」 「抗酸化作用がある」などの素晴らしいパワーを持っています。
つまり 『ウコン(ターメリック)』は、 自然の生薬としても強い力を発揮し、カレーなどの料理にも使用できてしまうのです。
目下として、『ウコン』は健康点で着目されることが多いスパイスですが、スパイスの歴史を鳥瞰してなぞっていけば、やはりどのようなスパイスにも、 さまざまな自然の力(治癒力)が溢れているようですね。
私自身、『ウコン』にはよくお世話になっていて、ドリンクではなく粉状の薬局に売られているものを「飲んだら飲んどこ」 してるのですが、服用した時と服用しない時の差は歴然としています。
スパイスって、料理を作るうえで美味しく食べられるだけじゃなく、健康につながることもある。そう考えると、本当に素敵なものですね。

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第9話 『ピタゴラスも知っているスパイス、マスタード』

『マスタード(芥子)』、みなさんは何に使用されていますか?
コンビニで売られているフランクフルト、納豆の味付け、ビーフステーキ、いろんなものが浮かびますね。
この『マスタード』、名前はみなさんもご存知、ピタゴラスの定理で有名な数学者の ピタゴラスが「芥子の価値と性質」という論文を発表していて、 紀元前からよく知られたスパイスです。
この『マスタード』、西欧のほうでは中世までの長い期間、料理ではなく主として薬用に使用されてきました。今では、料理に使うスパイスの一種として 名を馳せる『マスタード』ではありますが、実は今でも薬用 (たとえば入浴剤や湿布などの保温効果に用いられているといえば、なるほど〜、となるのではないでしょうか) として使われていたりもします。
もともとこの『マスタード』というものは、種子に多くの油分を含んでいるため、粉の状態にするのが大変難しかったのです。 そのため、料理への使用が一般に認知されるまでにかなりの歳月を経ることとなりました。
時は流れ、17世紀ごろのフランス。
この時代には、油分が多く薬用でしか用いられてこなかった芥子の種を、圧縮して乾燥するという方法が生まれました。やがて、練った状態の芥子、 お酢や蜂蜜を加えて球状にした芥子なども生まれ、この時代を境にスパイスとしても使用されるようになっていきました。
その他の国でも (たとえばイギリスでは『イギリス・マスタード』の代名詞となるような、 『コールマン・マスタード』と呼ばれるものもあります。) さまざまな製法によって生まれた『マスタード』がありますし、外国の歴史ばかりをなぞらずに言えば、日本でも『芥子(マスタード)』は、 はるか昔から栽培されていました。
こうして歴史を紐解いてみれば、スパイスにもひとつひとつのロマンスが凝縮されているわけですね。
私自身は、今『マスタード(芥子)』について、「ん?マスタードと芥子って、似てるけど違うような・・・」 とあらたな疑問を感じながらキーボードを叩いていました(^^;
そしてリアルタイムで辞書を引いたところ、芥子は

『芥子菜の種子を粉末にしたもの。黄色で辛みがある。粉末のまま、あるいは練って香辛料とし、薬用にも使う。』

とあり、マスタードは

『西洋芥子菜の干した実を粉末にして作った調理用の芥子。洋芥子。 』

となっていました。これを鑑みれば、 「種」を材料としているのが芥子 (和芥子と表現すれば分けやすいでしょうか)、そして 「実」を材料としているのがマスタードということになるようですね。

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第8話 『ブラックペッパーvsホワイトペッパー』

前回の話から、コショウ(ペッパー)を掘り下げて、今回はコショウ科に分類される 『ブラックペッパー』『ホワイトペッパー』の話をしたいと思います。
まず、このふたつのスパイス、どちらが辛いように感じられますか?
この答えはけっこう偏りやすく、実験的にふたつのスパイスの味の違いを知らなかった人に質問すると、 直感的に『ブラックペッパー』と答える人のほうが多いのですが、実際に 『ブラックペッパー』 のほうが辛味が強く刺激のあるスパイスなので、この答えは正解ですね。
となると必然的に 『ホワイトペッパー』 のほうが辛味はやわらかく味はマイルド、ということになります。
実はこのふたつのスパイス不思議なことに、「ペッパーグラニム」という 全く同じ木から成っているのです。
なぜ違うスパイスがひとつの木から採れるのかといいますと、これは採取の時期と木の実の扱い方から来ています。
まず『ブラックペッパー』ですが、こちらはペッパーグラニムの木の実がまだ未成熟な段階で採取し、その実の表皮を取り除かずに乾燥させることで、 刺激の強い辛味を主張するようになります。そして『ホワイトペッパー』のほうは、木の実が成熟したうえでの採取となり、 さらに表皮を剥いてから乾燥させるので、『ブラックペッパー』に比べ、マイルドで上品な香りのするスパイスに仕上がるのです。
双子であっても、性格は違うものになるように、また、果物に甘い酸っぱいがあるように、同じ木の実から採取されるスパイスにも、 味や香りの違い (分類まで変わります)は出てくるのです。

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第7話 『スパイスの王、コショウ』

喜望峰を越えたバスコ・ダ・ガマが持ち帰ってきた香辛料としても知られる 『コショウ(ペッパー)』ですが、これはどこの家庭でも料理の下ごしらえ、出来上がり時の味の調整など、 ありとあらゆる料理に使われる万能のスパイスで、スパイスの王様と言われることも納得できることだと思います。
現在はスーパーなどにごく当たり前のように瓶詰めで置かれていて、リーズナブルな価格でお求めすることが出来ますが、 中世の時代ではコショウはとても高価なものとされ、精密な貴金属用のはかりを用いて (なんと1粒ずつ!)量り売りされていたのです。 そして当時の目安として、 人が手のひらに握りこんだコショウと牛一頭分が同じ価値!!であったということからも、 どれだけ貴重なものかがよく分かると思います。
過去の時代、salt(塩)が、一定の労働に従事する人に渡された給料であったように コショウもまた、ドイツのほうでは役人の給料として支払われていました。
(※ちなみにサラリーマンの『サラリー』の語源は、このsalt(塩)から来ていると言われています。 そして、『サラダ』の語源もこのsalt(塩)から来ていると言われています)
食べることで人は生きられる、そして、食べ物を美味しく食べるためにスパイスが貴重とされる。
時代が移り変わり、スパイスが安く提供される今でもきっと、この根本的な食べ物に対する人々のスタンスは変わらないのではないでしょうか。

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第6話 『インド代表、ガラムマサラ』

インド風料理を作るうえで欠かせないのが、この 『ガラムマサラ』というスパイス。
言葉の意味は、 ヒンズー語で『ガラム』は「辛い」、『マサラ』は「ミックススパイス (混合のスパイス)」という意味で、 インドではとても代表的なミックススパイスです。
インドの家庭では、この『ガラムマサラ』には、それぞれの家庭での配合の仕方があるようです。
使用されるスパイスとしては、シナモン、クローブ、コリアンダーシード、カルダモンなどを用い、多いときは10種類近いスパイスの混合で 『ガラムマサラ』を仕上げます。
実際、このミックススパイスは それほど大量に使用するものではないので、基本は作り置きしておいてから、必要に応じてその都度使うものになります。
この『ガラムマサラ』は、辛み付けとして 『ブラックペッパー』『ホワイトペッパー』『チリペッパー』、を配合しており、さらに香り付けとして、 『コリアンダー』『クミン』『クローブ』『カルダモン』『シナモン』『ベイリーフ』を配合しており、 料理の風味付けとして仕上げに少量を用いますが、スパイスに対する理解度が深くないと、用いる局面を間違ってしまう恐れもあります。 ですので、実際に使用される場合は、スパイスの教養を多少得ておいてからの使用が望ましいものと思われます。

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第5話 『くせになるなる、ガーリック』

ガーリックの入ったものを食べると、その後数時間はガーリックの匂いが残り、デートの前には控えたいスパイスですが、 好きな人はとことん好きな 『ガーリック』の風味。
このガーリックというスパイスは、歴史的観点から見てもかなり古い部類のスパイスで、実際、エジプトにあるツタンカーメンの墓石の中から ガーリックの球根が確認されたりしています。
特徴としては、他の食材と調和しやすいところで、まず料理に深いコクとうまみを出し、 生肉系の独特の臭みを消してくれることなどです。
カレーでも仕込みの時に味に深みを出すために使用することもありますが、やはりどんな食材にも合わせやすいというところから、 スパイスとしては広い分野での活用が見られます。

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第4話 『パプリカかっ!!』

「欧米か!」のタカアンドトシのツッコミでも使われていた (「欧米か!」ほどメジャーなツッコミではありませんね^^;) 『パプリカ』ですが、 これは 分類すると『チリペッパー』の一種になります。 簡単に言えばピーマンの友達みたいなものです。
この「パプリカ」は、基本としてはシンプルに野菜として食されることが多いのですが、カレーのスパイスとしても色味と風味を出すためのスパイスとして 、高級料理店で出されるカレーなどにも使われていたりします。
最近は比較的簡単に入手できるようになりましたが、昔は入手するのが困難なものでした。
このスパイスは油に溶け込みやすいという性質を持っていますので、料理の色付けには持って来いのスパイスになっています。

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第3話 『オールスパイスってすべてのスパイスって意味なの??』

『オールスパイス』の名前から、このスパイスをすべてのスパイス、 またはスパイスをミックスしたものと思われる方も少なくありません。
しかしこれは『オールスパイス』という名前の一種のスパイスなのです。

・この名前はどこから来たの?
簡潔に申し上げますと、このスパイスの香りが いくつかのスパイスを混ぜ合わせたような香りを放つことが名前の由来です。 そのスパイスの種類は 『クローブ』『ナツメグ』『シナモン』で、これらを合わせた感じの香りを放っています。
このオールスパイスを舌で確かめると、ピリッとした感覚はあれど辛味は特に感じません。
そしてオールスパイス特有の甘味と爽やかさ、絶妙なほろ苦さを醸しています。
歴史を鳥瞰してみますと、古くにはマヤ文明のあたりに 調味料と食料を保存するための防腐剤として使用されていたようです。

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第2話 『現世界でのスパイスの始まり』

紀元前1453年ギリシャでオリンピックの勝者に 『月桂樹(ローレル)』の葉っぱで作られた月桂冠と呼ばれる冠を与えたのは有名な話ですが、 学者の説では紀元前5万年くらいの人類は、ある種の香りのある葉っぱ(※これを 【ハーブ】といいます)は狩りをして捕らえた動物の肉に好ましい香りを 付けるということを既に知っていて利用されていたと言われています。
それ以降の人類は、地球上にあるさまざまな植物の「種子」や「葉っぱ」、「花」や「根茎」または「果実」などを食品用の調味料として、 また、薬としても使用してきました。
西洋の文化においては、聖書をはじめとした、数々の古典書物にスパイスの名が登場していますが、日本においては、万葉集の中にみられる 『はじかみ』 (生姜か山椒を指す)あたりが 最も古いスパイスのようです。
そして正倉院御物のなかに、実際のスパイスである 『ブラックペッパー』『クローブ』 を使用していたと書かれています。しかし、これらのスパイスは、料理への利用ではなく薬として使用されていたようです。

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第1話 『神々が好んだスパイス』

5千年以上も前にさかのぼる話になりますが、我々人類とスパイスのつながりはここから始まる、とある文献には記されています。
こちらの文献によれば、西洋文化発祥の地といわれる、チグリス・ユーフラテス河の三角州より堀出された、 古代アッシリアの石版の聖書に彫られている物語のなかで、

『天上会議が開かれ、神々はパンを食べ、セサミシード(ゴマの実)入りのワインを飲んだ。
この天上会議で、男神マーダックが神々のチャンピオンとして選ばれ、女神ティアマットを倒し、 その女神の体をふたつに引き裂いて天と地を創った』

とされています。
そして、ここに記された 【セサミシード入りワイン】がスパイスの発祥であると、文献の著者は捉えています。
スパイスは天地創造以前の神々からも愛されていたという、わくわくするような話しです。

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